2011年6月22日水曜日
Another アナザー *途中からネタバレ注意
あらすじ(Amazonより)
その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。
綾辻行人さんの著作。
バッドタイミングで介入してくる邪魔者が多いのが特徴です(笑)
いいところで鳴る予鈴。いいところで鳴るケータイ電話。いいところで声かけてくる人。
多すぎ。ちょっと数えてみたくなった(笑)
とは言え、久しぶりに寝食忘れて読みふけってしまう作品に出会いました。
分厚いけど、文体が重くなく、どんどん読み進められます。
が、展開やオチもあっさり先がよめてしまいます。
ジャンルはミステリーじゃなくホラーなのでしょうが、自分はストーリーに謎が組み込まれると、それが本題じゃなくても、もうそっちばっか気になってしゃあなくなるので、結構そっちばっか注目してしまいました。
もちろんそれも、あっという間に読み進められた理由の1つではあるけど、
やはり、ミステリーより、純粋にホラーを楽しむことをお勧めします☆
読んでて思わず鳥肌立つような場面もあったし、
展開が予想できても、描写が上手くて思わずじわっと怖くなるトコありました。
これがミステリーに注目して読むと、展開が予測できる分、登場人物たちの色んな行動が、もうもどかしくてもどかしくて。
*こっからネタバレ注意。
前半部の見崎鳴の存在or非存在。
分かりやす。
クラスはたぶんこんなコトしてんだろな。でもってこの義眼もきっと、中二的な乙一的なアレな能力付きで、全部お見通しなんだろな。
後半部の“死者は誰か”という謎についても、「新学期が始まったとき、生徒の机の数は足りていた」ということから、簡単に正体が絞り込めます。
(私はどちらかというと、シックスセンスオチが第一候補だったですけど)、ンマー、つまり主人公か先生が死者なんでしょ。
でも、
結局ミステリーとしても楽しめる部分は最後の最後に1つだけあった。
いつも気付かないんですよねーコレ。
来たよ“実は同一人物でしたオチ”!
まさか「十角館の館」と同じ種類のトリックで来るとは。
玲子さん=三上先生、ですかぁ。分かんねかった!!
これまでの謎が分かり安すぎだったから、どーせ結末も分かりやすく行くんでしょって、安易に考えて騙された(ノω=;)
これのために、今まで予測可能な展開にしてたのか!?(たぶん違うが)
死者の正体。
これが切ない。
さよなら・・・レ・イ・コ、さん
さよなら・・・お・か・あ、さん
恒一が、何気に今まで叔母に母親を重ね、母親に執着していただけに切なかった。
そして、恒一の祖父母の気持ちも。
九官鳥の喋る言葉にあった、祖父母の悲しみの軌跡・・・
切ねェ・・・(´;д;`)
また、死に近い三年三組という設定だけあり、死というものを強く感じさせられました。
“いないはずの人”は、一年間同じクラスで行動を共にするが、三組を卒業すると同時に人々の記憶や記録から消滅する。
私は、恒一が死者かもと予測したとき、彼がクラスの人とこんなに色々行動を共にしてるのに、それが、あっさりすっぱり無かったものとなるのは、あまりに切なすぎると思っていました。
だけど、それって、通常の死んだ人が辿る過程でもあるんですよね。
死んだら、その人のやったこととか、遅かれ早かれ忘れ去られて終わりですもんね。
何と言うか、頑張って生きても、そんなものはいつかきれいに消滅してしまうんだ、ということが強く伝わってきて、得も言われぬ虚しさを感じました。
さて。
これアニメ化と映画化決まってるらしいけど、“実は同一人物でしたオチ”はどうするんだろ。
映画はもしや「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画化みたいに、“え、コレってちょっとズルくね?まんまじゃね?”的な撮影手法で行くのかな。
それとも、死者の正体は、原作とは別の人にするのかなぁ。
アニメはどんななるのかな。絵は絶対、キレイに違いない(←勝手な妄想)
楽しみデス(人´∀`).☆.。.:*・
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